関屋記念の展望
新潟芝1600mはただでさえ難解なコース。加えて難解なメンバーが今年はそろいました。それでは、重賞展望をしていきましょう。
応援クリック、よろしくお願いいたします!
1.主な登録馬の過去4走のAP指数
まずは登録馬と過去4走の戦績、マークしたAP指数、SP指数を見ていきます。下記リンク先のGoogleドライブに格納したファイルをご覧ください。
※AP指数は補正前の生値になりますので、レース当日のAP指数とは異なります。
最近の戦績がよい馬とコース関連度の高いコースでAP指数、SP指数が高い馬を見ていきます。
ベルキャニオン
2走前のマイラーズカップ(京都芝外1600m、コース関連度D)で0.9秒差の5着、AP指数94、SP指数+13とメンバー中最高。このレースの7着のロジクライが中京記念2着とこのクラスでも通用する。前走のエプソムカップも重馬場をHペースで先行して、先行馬の中では先着。能力的にはここでも通用する。
ウインガニオン
2走前の安田記念(東京芝1600m、コース関連度d)で0.7秒差で7着、AP指数83をマーク。前走の中京記念で57.5kgのトップハンデを背負い、きついFペースで逃げ、1.1秒差の負け。敗因がはっきりしているだけに、巻き返す要素はある。
リライアブルエース
前走の中京記念(中京芝1600m、コース関連度B)で0.3秒差の3着、AP指数73。あの流れでロジクライを交わし切れなかったところを見るとGⅢまでのイメージをどうしても持ってしまう。緩い流れになる方が良さそう。
プリモシーン
前走のNHKマイルC(東京芝1600m、コース関連度D)でAP指数70をマークし、5着。このレースで13着のフロンティアが中京記念で0.3秒差の4着をモノサシとすると、リライアブルエースより上に付けられる。AP指数とのギャップで評価の難しい一頭。
2.過去6年の傾向分析
過去6年の傾向をAP指数的に分析していきます。
2017年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 12 | 2 | 3 | マルターズアポジー | 01-01 | 1322 | 34.3 | |||
2 | 2 | 4 | 15 | 8 | 15 | ウインガニオン | 02-02 | 1324 | 33.9 | ||
3 | 5 | 17 | 5 | 10 | ダノンリバティ | 04-04 | 1324 | 33.6 | |||
2016年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 2 | 13 | 8 | 17 | ヤングマンパワー | 06-06 | 1318 | 33.7 | |||
2 | 4 | 6 | 6 | 12 | ダノンリバティ | 03-03 | 1318 | 34.2 | |||
3 | 2 | B+ | 1 | 4 | 7 | マジックタイム | 14-14 | 1320 | 33.1 | ||
2015年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 2 | 1 | 1 | A | 0 | 8 | 12 | レッドアリオン | 01-01 | 1326 | 33.3 |
2 | 5 | 3 | Q+ | 3 | 4 | 4 | マジェスティハーツ | 08-10 | 1327 | 32.4 | |
3 | 5 | 3 | 6 | 7 | 10 | ヤングマンパワー | 03-03 | 1328 | 33.0 | ||
2014年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 4 | 3 | 16 | 7 | 13 | クラレント | 06-05 | 1325 | 33.8 | ||
2 | 1 | 1 | A | 0 | 4 | 7 | ダノンシャーク | 03-03 | 1326 | 34.2 | |
3 | 18 | 1 | 1 | サトノギャラント | 15-14 | 1327 | 33.6 | ||||
2013年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 1 | 3 | 7 | 1 | 1 | レッドスパーダ | 02-02 | 1325 | 34.4 | ||
2 | 1 | A+ | 0 | 8 | 16 | ジャスタウェイ | 16-15 | 1327 | 33.2 | ||
3 | 3 | C | 3 | 2 | 3 | レオアクティブ | 10-09 | 1327 | 33.9 | ||
2012年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 1 | A | 0 | 7 | 14 | ドナウブルー | 02-02 | 1315 | 32.6 | ||
2 | 10 | 2 | 3 | エーシンリターンズ | 03-03 | 1315 | 32.5 | ||||
3 | 4 | J+ | 2 | 5 | 9 | スピリタス | 08-06 | 1318 | 32.6 |
パッと見て、AP指数、推定FP、推定SPに目立った傾向は見えないです。
傾向① 推定FP、推定SP6位以下かつAP指数5位以下は壊滅的
推定FPに着目してみていきます。
推定FP5位以内: 5-2-1-19
推定FP6位以下: 1-4-5-61
ここで推定FP6位以下に着目して、AP指数順位で層別してみます。
AP指数5位以下: 0-2-2-49
さらに推定SP6位以下で戦績をまとめます。
推定SP6位以下: 0-1-1-41
推定FP6位以下ということは、中団以降に付ける可能性が高いことを示しています。しかし、そこから盛り返すには推定SPかAP指数に裏付けられた末脚のスピード能力を発揮しなくてはならず、推定SP6位以下もAP指数5位以下も終いの脚が足りないことを示しています。
AP指数的には消す馬を見つけやすいレースといえます。
傾向② 推定FP2位以内に注意
傾向①の裏返しにもなりますが、推定FP順位でさらに絞り込みます。
推定FP2位以内: 4-2-0-9
平均人気が5.9人気と期待値を高めてくれそうな値を示しています。
これらを以下の条件で層別してみます。
推定SP6位以下またはAP指数5位以下: 2-0-0-5
推定SP5位以内またはAP指数4位以内: 2-2-0-4
数字的には絞り込めるほどの差が見られません。推定FPを活かして先行できるのであれば、推定SPやAP指数の裏付けなく粘りこみが図れる可能性があることを示しています。推定FP2位以内には注意を払う必要があります。
3.ステップレース別傾向分析
この項では臨戦過程別に見ていきましょう。こちらもGoogleドライブに格納したファイルを参照ください。
このリストは、過去6年のクイーンS出走馬が経験してきたレースでマークしたAP指数をごとにクイーンSでの複勝率を出したものです。
表の見方については、中京記念時のものを参考にご説明いたします。
米子Sを例に取ります。過去6年で米子Sを使って中京記念に出走した馬は延べ16頭います。その内3着以内には4頭が入っています。
この16頭の内、AP指数最高値は72をマークしています。中央部72が黄色ハッチングされていますが、これは72をマークした馬が中京記念で3着以内に50%以上の確率で走っていることを示しています。
右へ数字が1つずつ減らしていき、71では複勝率33%以上、70と68では複勝率20%以上というように読み取ります。
つまり、そのレースでどのくらいのAP指数をマークしていると、中京記念ではどのくらいの確率で3着以内に来るのかを予測することができます。
また、そのレースでのAP指数が中京記念との関連度が高ければ、最高値付近では高い複勝率を示します。逆に関連度が低いと白抜きのような低い複勝率を示します。このような場合、いくら高いAP指数を示していたとしても割引が必要になります。
それでは、臨戦過程別に見ていきます。
中京記念(3着内率:7/40)
3着内を7頭輩出しているが、AP指数78で複勝率20%以上と信頼度は高くはない。今年は、リライアブルエースがAP指数73でメンバー最高値だが、過去の好走馬と比較すると少し落ちる。
東京新聞杯(3着内率:3/15)
3着内率が高くはないが、AP指数77で複勝率80%以上と関連度の高さがうかがえる。ベルキャニオンがAP指数70をマークしており、複勝率50%以上と期待できる数値。
京王杯SC(3着内率:3/14)
こちらも3着内率は高くないが、AP指数78で複勝率80%と関連度は高い。リライアブルエース、ウインガニオンがそれぞれAP指数66、65と複勝率33%以上、少し微妙な数値。
谷川岳S(3着内率:4/12)
それほど高い関連度示していないが、3着内率はそこそこある。今年は、スターオブペルシャが過去最高値で出走してくるので、AP指数的には注目。ただし、負かした相手の次走戦績がパッとしないことと、当馬もパラダイスSで完敗しており苦戦が予想される。
パラダイスS(3着内率:3/12)
関連度は高そう。今年は勝ち馬のショウナンアンセムがAP指数70で複勝率50%以上、ロードクエストがAP指数66で複勝率33%以上となる。ショウナンアンセムは同型のウインガニオンの存在が気になる。行けば、能力的にはあちらの方が上、どう乗るのか?
4.展望と気になる馬
傾向分析から推定FP順位に注目し、先行馬を狙っていきたいレースです。当日のAP競馬新聞で推定FPのチェックが必要となります。現時点で気になる馬は次になります。
ベルキャニオン
マイラーズカップで5着、AP指数94とHペースを先行して粘りこむ。関屋記念と関連度の高い東京新聞杯でもAP指数を残していることも評価できる。おそらく推定FPも高く出るはずで、先行できると思うので粘りこみに期待。
このレースの推定FPをお知りになりたい方、『AP競馬新聞』をご購入ください。『AP競馬新聞』は下記タグよりご購入いただけます。
それでは今週も競馬ライフを楽しみましょう!
応援クリック、よろしくお願いいたします!