小倉記念の展望
今年は重賞ウイナー6頭となかなかの好メンバーがそろいました。サマー2000シリーズ小倉記念を展望していきます。
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1.主な登録馬の過去4走のAP指数
まずは登録馬と過去4走の戦績、マークしたAP指数、SP指数を見ていきます。下記リンク先のGoogleドライブに格納したファイルをご覧ください。
※AP指数は補正前の生値になりますので、レース当日のAP指数とは異なります。
最近の戦績がよい馬とコース関連度の高いコースでAP指数、SP指数が高い馬を見ていきます。
サンマルティン
前走の都大路S(京都芝1800m、コース関連度A)で0.3秒差つけて1着、AP指数93とメンバー中最高。このレースの2着エアアンセムは函館記念勝ち、9着ストロングタイタンは鳴尾記念勝ちとここでも勝負になる。昨年2着馬で小倉コース適性も実証済み。有力な一頭。
ストロングタイタン
2走前の鳴尾記念(阪神芝2000m、コース関連度C)で1着、AP指数84をマーク。サンマルティンとは都大路Sで1.0秒差つけられており、能力的には1枚落ちの印象。宝塚記念で強い相手に揉まれた経験でどこまで伸びるか。
トリオンフ
前走の鳴尾記念(阪神芝2000m、コース関連度C)で2着、AP指数83。ストロングタイタンとの差はわずか。3連勝で重賞ウイナーまで登りつめており、小倉大賞典勝ちでAP指数71とこのクラスで通用する能力は備えている。サンマルティンの小倉記念2着時のAP指数76と比較すると少々割引が必要。
サトノクロニクル
2走前の阪神大賞典(阪神芝3000m、コース関連度D)でAP指数87をマークし、2着。メンバーの中でも高い指数をマークしている。有馬記念、天皇賞と強敵に揉まれた経験はメンバーの中でも随一。チャレンジカップ勝ちや白百合S勝ちなどを考慮すると中距離の方が力を発揮できる。
2.過去6年の傾向分析
過去6年の傾向をAP指数的に分析していきます。
2017年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 10 | 2 | 2 | タツゴウゲキ | 03-03-05 | 1576 | 35.7 | |||
2 | 2 | 20 | 6 | 8 | サンマルティン | 09-06-02 | 1576 | 35.4 | |||
3 | 3 | 13 | 4 | 5 | フェルメッツァ | 05-05-06 | 1581 | 36.0 | |||
2016年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 4 | 15 | 3 | 3 | クランモンタナ | 02-02-02 | 2000 | 36.0 | |||
2 | 14 | 5 | 5 | ベルーフ | 11-10-09 | 2000 | 35.2 | ||||
3 | 2 | 4 | 3 | C+ | 6 | 2 | 2 | エキストラエンド | 09-10-09 | 2001 | 35.4 |
2015年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 10 | 8 | 15 | アズマシャトル | 12-10-09 | 1580 | 35.6 | ||||
2 | 34 | 3 | 5 | ベルーフ | 10-10-07 | 1582 | 35.9 | ||||
3 | 4 | 1 | A | 0 | 2 | 3 | ウインプリメーラ | 03-03-02 | 1582 | 36.3 | |
2014年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 3 | 1 | 1 | A | 0 | 6 | 9 | サトノノブレス | 06-05-02 | 1598 | 35.3 |
2 | 3 | 14 | 8 | 13 | マーティンボロ | 09-08-05 | 2001 | 35.3 | |||
3 | 1 | 29 | 1 | 1 | メイショウナルト | 01-01-01 | 2004 | 36.4 | |||
2013年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 4 | 5 | 4 | D | 19 | 3 | 4 | メイショウナルト | 05-03-01 | 1571 | 34.2 |
2 | 2 | 1 | 32 | 4 | 6 | ラブリーデイ | 05-06-03 | 1573 | 34.3 | ||
3 | 4 | 2 | B+ | 17 | 8 | 14 | マイネルラクリマ | 04-03-02 | 1573 | 34.5 | |
2012年 | FP | SP | AP | AM | 差 | 枠番 | 馬番 | 馬名S | 通過順 | 走破タイム | 上り3F |
1 | 15 | 7 | 10 | エクスペディション | 06-06-04 | 1573 | 34.5 | ||||
2 | 1 | 9 | 5 | 5 | トーセンラー | 08-07-06 | 1577 | 34.8 | |||
3 | 5 | 8 | 11 | ナリタクリスタル | 12-12-10 | 1578 | 9 |
パッと見て、AP指数、推定FP、推定SPに目立った傾向は見えないです。
傾向① 推定FP4位以内かつ前走着差0.2秒差以内は好走率が高い
推定FP4位以内に着目してみてみます。
推定FP4位以内: 3-2-4-20
複勝率31%とあまり高くはないですので、もう少し条件を分けて見てみます。前走の着差別に戦績集計します。
前走着差 | 着別度数 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|
勝0.3秒差以上 | 0- 0- 2- 1/ 3 | 3 | 0.0 | 0.0 | 66.7 |
勝0.1~0.2秒差 | 0- 0- 0- 0/ 0 | 0 | |||
勝0.0秒差 | 0- 1- 0- 0/ 1 | 1 | 0.0 | 100.0 | 100.0 |
負0.0秒差 | 0- 0- 0- 0/ 0 | 0 | |||
負0.1~0.2秒差 | 1- 0- 1- 2/ 4 | 4 | 25.0 | 25.0 | 50.0 |
負0.3~0.5秒差 | 2- 1- 0- 7/10 | 10 | 20.0 | 30.0 | 30.0 |
負0.6~0.9秒差 | 0- 0- 1- 5/ 6 | 6 | 0.0 | 0.0 | 16.7 |
負1.0秒以上 | 0- 0- 0- 5/ 5 | 4 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
前走勝ち: 0-1-2-1
前走0.5秒以内負け: 3-1-1-9
前走0.6秒以上負け: 0-0-1-10
負けの0.3~0.5秒差の勝ち馬と2着馬は次になります。
2017年2着 タツゴウゲキ(七夕賞0.4秒差)
2014年1着 サトノノブレス(天皇賞春0.5秒差)
2013年1着 ラブリーデイ(日本ダービー0.4秒差)
タツゴウゲキは、七夕賞で4角で詰まるロスがあり0.2秒分の補正が入っているので、実質0.2秒差とカウントできます。また、1着馬は格上レースでの着差でした。前走着差条件を限定します。
前走勝ちor0.2秒以内負け: 1-1-1-3
上記3頭をこの条件に加えると、3-2-1-3。まずまずの数字になります。
問題は前走着差条件を加えると、人気馬に偏る傾向が出てしまうことです。
3.ステップレース別傾向分析
この項では臨戦過程別に見ていきましょう。こちらもGoogleドライブに格納したファイルを参照ください。
このリストは、過去6年のクイーンS出走馬が経験してきたレースでマークしたAP指数をごとにクイーンSでの複勝率を出したものです。
表の見方については、中京記念時のものを参考にご説明いたします。
米子Sを例に取ります。過去6年で米子Sを使って中京記念に出走した馬は延べ16頭います。その内3着以内には4頭が入っています。
この16頭の内、AP指数最高値は72をマークしています。中央部72が黄色ハッチングされていますが、これは72をマークした馬が中京記念で3着以内に50%以上の確率で走っていることを示しています。
右へ数字が1つずつ減らしていき、71では複勝率33%以上、70と68では複勝率20%以上というように読み取ります。
つまり、そのレースでどのくらいのAP指数をマークしていると、中京記念ではどのくらいの確率で3着以内に来るのかを予測することができます。
また、そのレースでのAP指数が中京記念との関連度が高ければ、最高値付近では高い複勝率を示します。逆に関連度が低いと白抜きのような低い複勝率を示します。このような場合、いくら高いAP指数を示していたとしても割引が必要になります。
それでは、臨戦過程別に見ていきます。
七夕賞(3着内率:6/35)
3着内に6頭輩出しているが、AP指数72以上で複勝率50%以上。今年はマイネルサージュ、メドウラーク、レイホーロマンス、キンショーユキヒメの4頭が出走、最高値はAP指数61で例年に比べると低い。
新潟大賞典(3着内率:5/14)
このレースもAP指数最高値で白抜きのため、関連度は低そう。今年はトリオンフがAP指数50で例年に比べると低い。レース自体の関連度が低そうなので、このAP指数自体を気にする必要はないかも。
小倉大賞典(3着内率:2/16)
3着内2回、しかもAP指数69で複勝率20%未満が初めて出てくるため関連度は低い。トリオンフがAP指数71で出走だが、こちらも関連度の低さから馬券の参考にしにくいレース。
鳴尾記念(3着内率:4/12)
AP指数74以上で複勝率80%以上で関連度は高そう。今年は、ストロングタイタンがAP指数84、トリオンフが83でいずれも過去最高値で出走し、好走が期待できそう。
都大路S(3着内率:2/10)
AP指数83で80%以上の複勝率となる。ただし、3着内は2頭と少なく、関連度はそこまで高くないかもしれない。今年はサンマルティン、キョウヘイ、ストロングタイタンの3頭が出走。AP指数は93、87、83でいずれも複勝率80%以上のゾーン。
4.展望と気になる馬
推定FP順位はAP競馬新聞にならないと分からないので、傾向分析で出された傾向に合う馬は分かりませんが、現時点で気になる馬は以下になります。
サンマルティン
都大路Sでエアアンセムを抑え、AP指数93をマーク。昨年の小倉記念2着馬で当時のAP指数76は、小倉芝2000mのメンバー最高値になりそうで、『S+』馬になる可能性が高い。人気にはなるだろうが、中心視できそうな一頭。
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