2018秋華賞の展望 ~推定FPに着目して傾向をつかまえてみました

私の思い出深い秋華賞といえば、2007年ダイワスカーレットが勝った秋華賞です。デビュー当時、ダイワの馬が関西所属というのは珍しく、お母さんがスカーレットブーケという好きな牝馬でもあったので、気になっていた馬でした。

桜花賞でウオッカを1馬身半退け、骨瘤でオークス回避。その間にウオッカはダービー馬になり、どちらが強いのか、リターンマッチです。当日の単勝オッズはダイワ2.8倍、ウオッカ2.7倍と世の中も甲乙つけかねている状況でした。

しかし、レースが始まるとアンカツを背に気持ちよく先行したダイワスカーレットは、ウオッカに影も踏ませず完勝。これほどあっけなく、あっさりとしたレースに、テレビから伝わる競馬場の雰囲気も何か気の抜けた感じがしていたことを今でも覚えています。やっぱり前に行く馬で強いやつは最強だと思ったレースです。

好きな牝馬は?と聞かれれば、ヒシアマゾン。

強いと思う牝馬は?と聞かれればダイワスカーレット。

トリッキーな京都芝2000mという舞台に、フルゲート必至の牝馬たちで行うクラシック最後の一冠、難解必至のレースです。

秋華賞の展望をしていきたいと思います。

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2018秋華賞の展望

1.過去6年の入着馬

過去6年の入着馬一覧です。

2017年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
    3 C+ 4 7 14 ディアドラ  15-13-09 2002 35.7
  3     6 4 7 リスグラシュー  11-09-06 2004 36.2
        8 2 4 モズカッチャン  05-04-02 2004 36.6
2016年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
5       9 4 7 ヴィブロス  09-08-08 1586 33.4
1       10 2 3 パールコード  05-07-06 1587 33.8
        11 7 15 カイザーバル  05-05-05 1588 34.1
2015年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
  3 2 B+ 2 8 18 ミッキークイーン  08-08-06 1569 34.6
  1     11 5 9 クイーンズリング  13-14-14 1569 34.1
        15 3 6 マキシマムドパリ  06-05-03 1571 35.0
2014年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
        21 3 6 ショウナンパンドラ  09-09-05 1570 34.3
  1     14 2 4 ヌーヴォレコルト  11-11-10 1570 34.0
  1     20 6 12 タガノエトワール  10-10-08 1572 34.4
2013年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
        6 8 16 メイショウマンボ  11-08-08 1586 34.2
  3     9 1 1 スマートレイアー  17-16-14 1588 34.0
        13 7 13 リラコサージュ  10-11-11 1588 34.1
2012年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
    1 A+ 0 7 14 ジェンティルドンナ  09-09-09 2004 33.1
2 4     10 1 1 ヴィルシーナ  01-02-02 2004 33.9
        14 1 2 アロマティコ  11-11-11 2006 33.1

AP指数上位馬が6年で3頭しか3着以内にきていない。AP指数泣かせのレースです。

2.AP指数戦績一覧

AP競馬新聞の基本指数であるAP指数、推定FP、推定SPや枠順や前走距離別の戦績をまとめ、傾向分析のためのキーワードを探っていきます。データは、2012年~2017年のデータを使います。

[AP指数順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 1- 0- 0- 5/ 6 16.7 16.7 16.7
2 1- 0- 0- 8/ 9 11.1 11.1 11.1
3 1- 0- 0- 5/ 6 16.7 16.7 16.7
4 0- 0- 0- 4/ 4 0.0 0.0 0.0
4位以内 3- 0- 0-22/25 12.0 12.0 12.0
5位以下 3- 6- 6-67/82 3.7 11.0 18.3

AP指数4位以内で複勝率12%にとどまり、5位以下が2,3着は独占。AP指数はすこぶる相性が悪いレースといえます。

[推定FP順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 0- 1- 0- 7/ 8 0.0 12.5 12.5
2 0- 1- 0- 4/ 5 0.0 20.0 20.0
3 0- 0- 0-10/10 0.0 0.0 0.0
4 0- 0- 0- 3/ 3 0.0 0.0 0.0
5 1- 0- 0- 4/ 5 20.0 20.0 20.0
5位以内 1- 2- 0-28/31 3.2 9.7 9.7
6位以下 5- 4- 6-61/76 6.6 11.8 19.7

推定FPは6位以下が3着内15回と5位以内よりも多く馬券になっています。複勝率でみても2倍近くあり、過去6年の実際の成績を見ても3角5番手内にいたのが4頭と中団待機馬にチャンスがあるレースといえます。

[推定SP順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 0- 2- 1- 5/ 8 0.0 25.0 37.5
2 0- 0- 0- 4/ 4 0.0 0.0 0.0
3 1- 2- 0-10/13 7.7 23.1 23.1
4 0- 1- 0- 3/ 4 0.0 25.0 25.0
5 0- 0- 0- 4/ 4 0.0 0.0 0.0
5位以内 1- 5- 1-26/33 3.0 18.2 21.2
6位以下 5- 1- 5-63/74 6.8 8.1 14.9

5位以内が6位以下よりも6%程度高く、AP指数よりはまだ使えそうですが、勝ち馬は推定SP6位以下から5頭出ており、なかなか厳しいです。

[高関連度AP指数順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
4位以内 3- 0- 1-27/31 9.7 9.7 12.9
5位以下 3- 6- 5-62/76 3.9 11.8 18.4

AP指数がこんな状態なので、当然ながら、京都芝2000mと相性の良いコースでのAP指数もふるわず、低くてもかまわないというデータが出ています。

[枠別]

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 0- 2- 1- 9/12 0.0 16.7 25.0
2枠 0- 2- 1- 9/12 0.0 16.7 25.0
3枠 1- 0- 1-10/12 8.3 8.3 16.7
4枠 1- 1- 0-10/12 8.3 16.7 16.7
5枠 0- 1- 0-11/12 0.0 8.3 8.3
6枠 0- 0- 1-11/12 0.0 0.0 8.3
7枠 2- 0- 2-13/17 11.8 11.8 23.5
8枠 2- 0- 0-16/18 11.1 11.1 11.1

勝ち馬は外目、2,3着ならば内目という傾向があります。4角コース取りを最内、内を通した馬は3着内に3頭のみと、差し馬が外から差してくる傾向が強そうです。内を回して勝ったのは、2017年ディアドラと2014年ショウナンパンドラです。

ここまでのデータを見ても買い条件よりも、消し条件が見つかればいいかなという気がしてきます。分析に入っていきましょう。

3.AP指数的買い!と消し!

ここでは買い条件、消し条件を以下のようなマークで示していきます。

鉄板 複勝率80%以上の極上買い条件

買い 複勝率66%以上の買い条件

消し 複勝率10%未満の消し条件

超消 複勝率3%未満の超消し条件

買い、消しを2段階に分け、明確な数値基準を設けていますので、このマークに着目して読み進めてください。

消し① 推定FP5位以内で前走1800m以下

推定FP5位以内で複勝率10%以下、これだけでも消し条件ですが、さらにこの条件を使って前走距離で層別してみます。

[推定FP5位以内の前走距離別]

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1800m以内 0- 1- 0-15/16 0.0 6.3 6.3
2000m以上 1- 1- 0-13/15 6.7 13.3 13.3

前走距離から延長になると先行馬には厳しい傾向がでてきました。

超消① 推定FP5位以内で5-8枠

同じく推定FP5位以内を使って、分析を進めてみます。次は枠別に見ていきます。

[推定FP5位以内の枠別]

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 0- 1- 0- 2/ 3 0.0 33.3 33.3
2枠 0- 1- 0- 3/ 4 0.0 25.0 25.0
3枠 0- 0- 0- 4/ 4 0.0 0.0 0.0
4枠 1- 0- 0- 1/ 2 50.0 50.0 50.0
5枠 0- 0- 0- 5/ 5 0.0 0.0 0.0
6枠 0- 0- 0- 2/ 2 0.0 0.0 0.0
7枠 0- 0- 0- 2/ 2 0.0 0.0 0.0
8枠 0- 0- 0- 9/ 9 0.0 0.0 0.0

5枠より外は0-0-0-18と全滅。これは、開幕2週目のキレイな馬場で開催されるため、先行して残るためにはコースロスを減らすことが重要であることを示しています。該当馬には2017年ファンディーナ(2人気)、2015年レッツゴードンキ(3人気)、2012年アイムユアーズ(3人気)も含まれ、人気に関係なく消せる条件です。

その他、AP指数、推定FP、枠別に組み合わせてみましたが、買い条件まで届く条件にはなりませんでした。

注目されるアーモンドアイですが、オークスからのぶっつけでの出走になります。今さら出すまでもありませんが、

[オークス直行組]

2-0-1-25

うちオークス馬は5頭いて、

2010年サンテミリオン 3人気10着

2006年カワカミプリンセス 2人気1着

1999年ウメノファイバー 4人気4着

1998年エリモエクセル 3人気7着

1996年エアグルーヴ 1人気10着

第1回秋華賞で、オールドファンならよく覚えていると思いますが、単勝1.7倍に推されたエアグーヴですら10着に敗退しています。1-0-0-4と絶対的といえるデータではありません。

4.主な登録馬の短評

秋華賞登録馬の一覧とAP指数は以下のリストを参照ください。

秋華賞の登録馬一覧

AP指数は補正前の生値であることをご了承ください。赤字はプラス要素、青字はマイナス要素。

アーモンドアイ

前走オークス1着で、AP指数70をマークし、メンバー上位。

オークスのAP指数70は、過去6年で2012年ジェンティルドンナの73に次ぐ2番目に高い数値。おおよそオークスでのAP指数65以上あると安定して勝負になっているので、AP指数70というのは心強い

常に安定したSP指数をマークしており、安定した末脚を使える。推定FPはおそらく上位になることはなく、消し条件に該当する心配もない。やはり気がかりなのはオークス直行というローテションで、前述のようにかなりの馬が消えているので懸念材料ではある。

ラッキーライラック

前走のオークスで3着、この時のAP指数66が最高値。アーモンドアイの項でも挙げたがオークスでAP指数65以上をマークしていると秋華賞でも勝負になるので、基準はクリアしている。

ここ2走は推定FPが6位以下ではあるが、もともとが先行してきた戦績を残しているので、今回のメンバー次第では推定FPが高く出る可能性があり、消し条件に該当する懸念はある。

オークスでアーモンドアイに決定的な差をつけられているので、ローテションも同じで懸念材料も同じ。逆転できる要素が少なく、なかなか推しにくい一頭。

プリモシーン

前走関屋記念で鮮やかに外から差し切り、AP指数78をマーク、メンバー最上位。重賞2勝以上は登録馬の中で4頭しかおらず、実績は十分。

AP指数78は過去6年の出走馬の中でもトップタイの高い数値ではあるが、もう1頭は2014年レーヴデトワールが白百合Sでマークしている。この時は6人気で13着に敗れている。AP指数70以上で臨んだ馬まで拡げると、ジェンティルドンナやミッキークイーンが出てくるが、いずれもオークスやローズSといった世代限定戦でマークされていた。

問題は距離でマイルまでしか経験していない。過去6年でマイルまでしか経験していない馬の3着以内はゼロ、1800mまで引き上げても2016年カイザーバル、2013年スマートレイアーの2頭のみ。距離経験は重要なファクターだけに減点材料。

カンタービレ

前走のロースSでAP指数66をマークして勝利、この値が自身の最高値。

ローズS組の秋華賞での戦績は、3-4-4-38と中心を形成しています。ローズSでAP指数66以上をマークしていると、本番でも好走率があがってきますので、カンタービレのAP指数66はプラス要素です。

推定FPが高く出そうなので、消し条件に該当する可能性がありますので、当日の枠順には注目です。

サラキア

3走前の白百合Sで2着、AP指数71が自身最高値。白百合S経験馬は5頭いて、2012年アロマティコ3着が最高位。この時のAP指数が51と、レース自体の関連度が高くないです。

前走のローズSでカンタービレの2着していますが、AP指数63と少々落ち、強調しにくい。

脚質が差し傾向なので、速い流れになりやすい近年の秋華賞の傾向とはマッチしており、外枠に入ることができればチャンスはありそう。

ランドネ

前走紫苑Sで10人気ながら3着に大健闘、AP指数72で自身最高値をマーク。過去の紫苑S出走馬の中でもAP指数は最高値となる。先行脚質なので推定FPが高く出てしまうと、消し条件にかかるリスクはある。

パイオニアバイオ

紫苑Sでランドネとはタイム差なしの首差4着、AP指数も同じ72をマーク。こちらも同じく紫苑S組の最高値での出走。SP指数がランドネよりも5ポイント高く、差し傾向の出やすい秋華賞の舞台ならば、逆転する可能性は高い。どこまで上位に食い込めるか面白い一頭。

まとめ

桜花賞、オークスの上位馬のうち、この舞台にたどり着いたのはアーモンドアイ、ラッキーライラック、トーセンブレスの3頭。オークス直行の不安要素はあるアーモンドアイですが、ラッキーライラックは同じくオークスからの直行で同じ不安要素を抱え、トーセンブレスは前走ローズSで大敗。

ローズS組はアーモンドアイとの格付けがほぼ終わっており、紫苑S組は1,2着が出走しないし、オークスでアーモンドアイと格付けが終わっている。

なかなか前走条件戦からの上位進出が難しいレースで、これといった相手の見つからないので、アーモンドアイの3冠は濃厚でしょう。相手1番手にはパイオニアバイオに注目です。

それでは今週も競馬ライフを楽しみましょう!

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