2018神戸新聞杯の展望 ~SP指数の威力を改めて認識させてくれるレース!?

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神戸新聞杯の展望

古い話ですが、菊花賞への西のステップレースが、神戸新聞杯→京都新聞杯→菊花賞となっていたころが好きでした。それぞれのステップレースの比較が難しく、東からの最終刺客がセントライト記念で名乗りを上げて、菊花賞を迎える時にわくわくしていたものです。

写真は、1994年の神戸新聞杯、京都新聞杯を連覇し、ナリタブライアンにも土をつけたスターマンです(写真は京都新聞杯のときのものですが・・・)。上がり馬が春の実績馬を破って、本番に向かうという構図は、とても好きでした。

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1.過去6年の入着馬

過去6年の入着馬一覧です。

2017年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
  3     12 5 8 レイデオロ  04-03-03 2246 34.1
  1 2 B+ 3 4 5 キセキ  10-09-10 2249 33.9
4       7 2 2 サトノアーサー  05-05-05 2251 34.4
2016年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
  1 1 A+ 0 8 14 サトノダイヤモンド  07-08-08 2257 34.2
    4 D+ 3 8 15 ミッキーロケット  09-11-11 2257 34.0
  2 4 D+ 3 7 12 レッドエルディスト  11-12-11 2262 34.5
2015年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
1       16 4 6 リアファル  01-01-01 2267 34.1
  1 3 C+ 3 3 5 リアルスティール  08-08-08 2270 34.0
  3 4 D+ 6 5 9 トーセンバジル  13-14-13 2274 34.1
2014年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
  2 4 J+ 9 5 10 ワンアンドオンリー  14-13-04 2244 35.1
        11 6 11 サウンズオブアース  11-11-07 2244 34.9
5 1     12 1 2 トーホウジャッカル  07-07-09 2244 34.8
2013年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
3 1 1 S+ 0 5 10 エピファネイア  08-09-04 2248 34.3
    3 C+ 4 7 15 マジェスティハーツ  17-17-18 2252 33.6
  4     9 2 4 サトノノブレス  05-05-04 2253 34.8
2012年 FP SP AP AM 枠番 馬番 馬名S 通過順 走破タイム 上り3F
  3 4 D+ 2 8 14 ゴールドシップ  11-08-06 2252 34.5
3   2 K+ 1 4 6 ロードアクレイム  11-11-10 2256 34.7
    1 A+ 0 6 11 マウントシャスタ  09-08-09 2259 35.1

2.AP指数戦績一覧

AP競馬新聞の基本指数であるAP指数、推定FP、推定SPや枠順や前走距離別の戦績をまとめ、傾向分析のためのキーワードを探っていきます。データは2012年~2017年のデータを使います。

[AP指数順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 2- 0- 1- 6/ 9 22.2 22.2 33.3
2 0- 2- 0- 4/ 6 0.0 33.3 33.3
3 0- 2- 0- 1/ 3 0.0 66.7 66.7
4 2- 1- 2- 5/10 20.0 30.0 50.0
4位以内 4- 5- 3-16/28 14.3 32.1 42.9
5位以下 2- 1- 3-59/65 3.1 4.6 9.2

AP指数4位以内は複勝率40%と高く、5位以下はこれだけで消し条件になっています。AP指数の関連度が高いことが分かります。

[推定FP順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 1- 0- 0- 7/ 8 12.5 12.5 12.5
2 0- 0- 0- 4/ 4 0.0 0.0 0.0
3 1- 1- 0-11/13 7.7 15.4 15.4
4 0- 0- 1- 0/ 1 0.0 0.0 100.0
5 0- 0- 1- 5/ 6 0.0 0.0 16.7
5位以内 2- 1- 2-27/32 6.3 9.4 15.6
6位以下 4- 5- 4-48/61 6.6 14.8 21.3

推定FP下位の方が複勝率が高く、中団待機馬に分がありそうですが、そこまで強い傾向とは言えません。

[推定SP順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 2- 2- 1- 3/ 8 25.0 50.0 62.5
2 1- 0- 1- 2/ 4 25.0 25.0 50.0
3 2- 0- 1- 4/ 7 28.6 28.6 42.9
4 0- 0- 1- 6/ 7 0.0 0.0 14.3
5 0- 0- 0- 4/ 4 0.0 0.0 0.0
5位以内 5- 2- 4-19/30 16.7 23.3 36.7
6位以下 1- 4- 2-56/63 1.6 7.9 11.1

推定SP6位以下の複勝率11.1%、さらに5位以下に拡げると複勝率10.6%と消し条件を何とか導けそうな感じです。また、推定SP3位以内であれば、複勝率53%とかなり関連度は高そうです。

[高関連度AP指数順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
4位以内 4- 4- 1-29/38 10.5 21.1 23.7
5位以下 2- 2- 5-46/55 3.6 7.3 16.4

阪神芝2400mとのコース関連度の高いコースでマークされたAP指数の重要度はそこそこ高いのですが、イマイチ使いにくそうな差です。

[枠別]

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 0- 0- 1- 7/ 8 0.0 0.0 12.5
2枠 0- 0- 2- 9/11 0.0 0.0 18.2
3枠 0- 1- 0-11/12 0.0 8.3 8.3
4枠 1- 2- 0- 9/12 8.3 25.0 25.0
5枠 3- 0- 1- 8/12 25.0 25.0 33.3
6枠 0- 1- 1-10/12 0.0 8.3 16.7
7枠 0- 1- 1-11/13 0.0 7.7 15.4
8枠 2- 1- 0-10/13 15.4 23.1 23.1

連対馬は3枠より外に固まっており、枠別には傾向が出ています。

推定SP、AP指数、枠別に分析を進めると傾向が出てきそうです。

3.AP指数的買い!と消し!

ここでは買い条件、消し条件を以下のようなマークで示していきます。

鉄板 複勝率80%以上の極上買い条件

買い 複勝率66%以上の買い条件

消し 複勝率10%未満の消し条件

超消 複勝率3%未満の超消し条件

買い、消しを2段階に分け、明確な数値基準を設けていますので、このマークに着目して読み進めてください。

超消① 推定SP5位以下の上がり馬

前項で推定SP5位以下は1-4-2-60、好走率はかなり低下します。この対象馬を前走からの間隔で層別してみます。

[推定SP5位以下の前走間隔別]

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率
9週以内 0- 1- 0-39/40 0.0 2.5 2.5
10週以上 1- 3- 2-21/27 3.7 14.8 22.2

夏場を使ってたどり着いた上がり馬には厳しい数字が出ています。推定SPの伴わない上がり馬は超消条件と言えます。

消し① 推定SPとAP指数がともに5位以下

推定SP5位以下に別の条件を組み合わせて見ましょう。前項でAP指数に傾向が出ていましたので、これと組み合わせてみます。

[推定SP5位以下のAP指数別]

AP指数順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
4位以内 0- 3- 1-12/16 0.0 18.8 25.0
5位以下 1- 1- 1-48/51 2.0 3.9 5.9

AP指数で能力の裏付けがなく、推定SPで末脚の破壊力も乏しい馬には厳しいというデータです。

消し② 推定SP5位以下の1~3枠

推定SP5位以下にさらに別の条件を組み合わせて見ます。前項で枠別に傾向が出ていましたので、これと組み合わせてみます。

[推定SP5位以下の枠別]

枠別 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1-3枠 0- 0- 1-22/23 0.0 0.0 4.3
4-6枠 1- 2- 1-20/24 4.2 12.5 16.7
7-8枠 0- 2- 0-18/20 0.0 10.0 10.0

内枠不利の傾向が出ていましたので、1-3枠に入った推定SP5位以下は見事に消し条件に該当する複勝率4.3%です。

鉄板① AP指数4位以内かつ推定SP3位以内

推定SP3位以内は、5-2-3-9でしたので、これにAP指数を条件にしてみます。

[推定SP3位以内のAP指数順位別]

順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
4位以内 4- 2- 2- 2/10 40.0 60.0 80.0
5位以下 1- 0- 1- 7/ 9 11.1 11.1 22.2

AP指数、推定SPともに上位であると鉄板条件になります。能力上位であれば、素直に結果につながる阪神芝2400mらしい特徴が出た条件だと思います。

買い① 推定SP3位以内かつ4-8枠

推定SP3位以内の買い条件をさらに探っていきます。続いて、枠別に見てみます。

[推定SP5位以内の枠別]

枠別 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1-3枠 0- 1- 1- 5/ 7 0.0 14.3 28.6
4-6枠 3- 1- 1- 2/ 7 42.9 57.1 71.4
7-8枠 2- 0- 1- 2/ 5 40.0 40.0 60.0

4-6枠で70%越え、買い条件に該当ですが、7-8枠も勝ち馬が2頭出ています。4-8枠とすると、5-1-2-4で66%となり買い条件に該当しています。ここまで条件を拡げておきたいと思います。

その他、前走クラスで組み合わせてみましたが、買い条件まで届く条件にはなりませんでした。しかし、推定SP3位以内の勝ち馬5頭すべてが前走日本ダービーであったことは特筆すべきことです。

4.主な登録馬の短評

神戸新聞杯登録馬の一覧とAP指数は以下のリストを参照ください。

神戸新聞杯の登録馬一覧

AP指数は補正前の生値であることをご了承ください。

ワグネリアン

前走の日本ダービーで1着、AP指数70をマーク。日本ダービー最先着馬は、5-1-0-0とパーフェクトな戦績で心強いデータ。推定SP順位が高く出るか微妙なところと主戦の福永騎手故障のため藤岡康騎手が代打騎乗となるのは不安要素。

エタリオウ

3走前のゆきやなぎ賞で2着し、AP指数74をマーク。日本ダービーで先行馬の残る展開の中、一頭だけ差してきて4着、SP指数は勝ったワグネリアンより高く、能力の一端をみせた。ダービーは後方からの競馬になったが、本来は好位から中団に付けるタイプなので、このコースの特性に合っている。

ステイフーリッシュ

2走前の京都新聞杯で1着、AP指数81をマーク、メンバー中最高値。ダービーでも推定SP2位になっており、このメンバーなら推定SPは高く出そう。ダービーは先行勢の残る展開で不向き、それでも0.6秒差まで詰めており逆転は可能。

アドマイヤアルバ

日本ダービーまでは2-6-1-0と善戦マン。ダービーで初めて掲示板を外すも最後方から0.5秒差まで詰めて、SP指数+1とメンバー中トップ。能力的には引けを取らない。京都新聞杯でステイフーリッシュの2着、AP指数78をマークしており、AP指数、推定SPともに上位につける可能性が高く、鉄板条件にハマる可能性が高い。注目の一頭。

エポカドーロ

日本ダービーで積極的な逃げをうち、あわやのシーンを作っての2着。この時のAP指数69が当馬にとっての最高値でAP指数はメンバーに劣るが、ダービーでほとんどのメンバーには先着しており、指数だけで判断するのは早計。底力を必要とするコースなので、どんなパフォーマンスを見せるか楽しみな一頭。

なかなかの好メンバーのそろった神戸新聞杯になりました。ダービーの1,2着をはじめ、ダービー出走馬はすべて1秒以内に付けており、逆転可能な着差。前残り傾向の出ていたダービー組の中からエタリオウは気になる一頭です。

それでは今週も競馬ライフを楽しみましょう!

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